現在着手しているもののために保留中となっている、バンダイ1/32トリケラトプス。
この調子で完成を待っているとブログの更新も当面お預けな状況なため、現時点までの制作記を進めておこうかなと考えました。
今回もキットのお話から。
このトリケラトプスは「Imaginary Skeletonシリーズ」と銘打ったもので、恐竜の化石をモチーフとしたキットとなります。今回第2弾となり、第1弾はティラノサウルス。
※台座はホームセンターで売ってるもの。またポーズはキットから変更しています。
キットの部品数は程よいもので、組みにくさも特にありません。繊細なパーツも特に無く、強度に気を使うこともないかと思います。どうやって金型で抜いたのか?と思わせる複雑な面構成のパーツたちが苦もなく組み上がっていくと、やがて現れるボリューミーな恐竜の化石…これは良いモノですよ(笑)。
強いて言えば、破損を考慮したのか素材がやや柔らかく、説明書ではPSとなっていますがKPSのような柔らかさと弾性があります。なのでヤスリ等で削ると若干ケバ立ちを感じます。また躍動感ということで設定されたポーズでしょうか。若干面白ポーズなニュアンスが出てしまい…
ミュージアム風を狙いポーズは変更しました。
トリケラトプスは、このティラノサウルスと対になるように開発されたそうで、台座も組み合わせて飾れるようになっているようです(試してない)。
ポーズは四足歩行することもあり、やや身を捻った感じであること以外大きな特徴となるものもないのが已むを得ずといったところ。実際ポーズ変更は難しそうです。
ティラノでは、筆塗りによる色の滲みなどを活かして岩石らしさを求めてみました。こういった題材ですと、手法としては真っ先に「ドライブラシ」が頭に浮かぶと思いますが、元々グラデーション塗装の一環だったものが現在では「凸部にだけ塗料を乗せることでディテールを際立たせる」といった目的の方で知られてるかと思います。ただそれが「化石としてのテクスチャ」を再現しているかというと…模型における絵画的デフォルメに位置するものと考えてます。
では、化石・岩石といった風合いはどうすれば良いのか?色々考えました。ひとつには、化石というものには「クリーニング」と呼ばれる作業が必ず存在します。要は「石から化石部分を掘り起こす作業」ですね。基本的に周りの石と同化してる訳ですから、卵を剥くように化石以外の石がどんどん剥離していく…という訳ではありません。その過程で割れたり欠けたりもするので接着剤で固定する(細かなヒビ)だったり、複雑すぎる形状の部分は触らなかったり(埋まったまま岩のザラザラ)、シンプルな形状なのでクリーニングが行き届いてツルツルだったり…といった要因で構成されているようです。これらの要素をテクスチャとして与えていくのも良いのではと考えました。
クレオスのモデリングペーストを使って、肋骨などのストレートな骨には伸びる方向に筆を動かしての縦方向筋のテクスチャを浅くつけ、背骨や頭骨などの密集した箇所はクリーニングしにくい・破損の危険のありそうな箇所と想定して岩肌が取り除ききれてない感じを出すため筆で突くような動かし方でザラつきを付けたりしました。その後艶消しトップコートで一旦固定。その後さらに着色(クリアーオレンジとクリアーイエローを溶剤で薄めて重ね塗り)とフラットクリアーを交互に重ねて複雑な色味を狙いました。
下地はカーキグリーンで。
クレオス モデリングペーストを、ドライブラシ用筆を使いトントンと突くようにして付けていきます。
肋骨などの伸びやかな箇所は骨に沿って筆を払い、筋の入ったテクスチャが出来るように。画像はその後艶消しトップコートを吹いた後のもの。
新水性ホビーカラーのクリアーオレンジとクリアーイエローとフラットクリアーを重ね塗り。
トリケラさんはどうしようか?をここから考えます。