HGズワァース、前回からの進捗だったりを書いてみます。
トピックとしては
・中趾の可動〜シルエット変
・コンバータのシルエット変その後
・膝周りの改修
といったところです。
中趾の可動
「中趾(ちゅうし)」とは何ぞや?となる前に。
ズワァースの足の指(趾=あしゆび・し)は、前方に1つ・外側に1つ・内側に小さく2つ・後ろに1つという構成です。そこで、鳥の指の数え方にならうと中趾・外趾・内趾・後趾という名称になるそうです。5本指の鳥ですと第1趾・第2趾…となるそうですが、数字で表すとピンと来ないなあと思い、前者の数え方を採用しました。
これなら「中趾のシルエットを整え」とか「中趾の爪は…」といった感じで具体的に表現できそうです。
で。
関節仕込んだんですよ。
これは、中趾が深く曲がるとその分深い踏み込みポーズが取れるから、です。
でも本当は、中趾とスネの間に1つディテールが必要でして。
これを装着するとあまり曲がらなくなる(笑)
一応この工作により、結果的に中趾が少し伸びるので、反対側も同じように工作してバランスを取るつもり。
…多分最終的には関節の可動はオミットにするかも。
コンバータその後
ひたすら盛り、削りの繰り返し。
まず、したいシルエットの形にプラ板を加工し、マステで固定(右側)。その後プラ板とキットの隙間を埋めるように光硬化パテをチクチク盛ってやります。硬化後にプラ板を外すとプラ板の跡ができる(左側)ので、のちにその溝が見えなくなるようにパテを削っていきます。
あと、コンバータ先端部の延長も進めます。
途中、コンバータの峰のラインをもう少し変えたくなり、また盛って…
削って…
様子を見て…
さらに盛り…
左コンバータはさすがにエポキシパテ盛りに変更。
削り…
たまにガイド板を当ててラインを確認。
コンバータの段差も設定通り上から順に段差がつくように加工中。ガイド板を両面テープでキットに貼り付けてから光硬化パテを盛り…
硬化後板を剥がすとこんな感じに。
さらに盛り〜研磨は続きますが…
左コンバータで上手く形が出せそうということでコンバータ工作は一旦お休みして別のところを。
膝周りの改修
最近ズワァースの膝曲げしてない脚の設定画見つけました。
ほぼ加工前のキットと比較。
すごく違うわけでは無いのだけど、いかんせん全体で見てのバランスとしてサイズそのものが一回りは大きい。
ズワァースって、ダンバインタイプでの「足首が明確に別構造」というのと違い、ボゾンとかのようにスネから直接趾が生えたシルエットをしてますね。キットでは各趾が一つにまとまった上でスネへ接続する形を取るため、どうしても「足首」のニュアンスが発生してしまいます。
あと設定画では膝関節周りがキュッと締まっており、細い…膝当ての付き位置もニュアンスがかなり違いますね。
キットは下肢をボリューミーに見せており、こうして設定画と比べるとより違和感を感じますね。スネ長と等しいくらい長い中趾ですが、キットでは下肢のボリュームのお陰で特徴的に見えない。かといってキットの下肢のまま中趾だけ延長やボリュームアップするとROBOT魂のようなバランス(上半身に対して下半身がオーバースケールに感じる)になりそうです。
元々膝当ての角度は変えてましたが、接着する土台となっている部位が余分に見えてきました。なので前面は削って「スネに直付け感」が感じられるように。同側面〜ひかがみにかけては削り取らずに残しつつハの字に角を落として「すぼまり感」が出るようにしました。
右側が加工中、左側は加工前。
ここまでで一旦全て装着。流石に自立は無理になりました(笑)
4/4段階の画像を貼って今回の区切りとします。
膝曲げ無しの直立スタイルも良いかもしれない。逆に意外と少ないですし…
ここまでやってきて思うのは、ズワァースって難しいなあ…ということ。ズワァースといえばコンバータ・中趾・膝当てが特徴的かとは思うんですが、それらを取っ払った時のスタンダードなラインがイマイチ把握しにくいんですよね。
以前も書きましたが、昔の私はこの画稿でしかズワァースを知らなかったため、短足ABだと勘違いしてました。まさか膝曲げてるとは思わなかったんですね。
でもこちらの画稿を見ると印象が変わります。
腕はダンバインのようなスタンダードフォルムっぽく見えます。腰回りは完全に謎ですね(笑)それでも脚を伸ばし気味にしたことで先の画稿よりはフォルムが素直に見えてきます。
ぶっちゃけ盾で分かりにくくなる箇所はそこそこにしてそれ以外のシルエット変化に特化してデザインしたのかな、と。出渕さんの元デザインよりも湖川さんの作画監督サイドからの意図が多めに盛り込まれてる=作画カロリーへの配慮を感じます。最終回近くだし、作業逼迫してるのが当時のTVアニメ。新機体は必要だが動かすのに複雑なのは困る…みたいな。
…と、なんとなく制作事情が透けて見える機体でもありますが、単に素人の下衆の勘繰りかもしれません(笑)とにかく比較的人気機体だろうというところでもありますし、そこへ近づけていく作業はやはり楽しいですね。